新しい塗壁材の研究開発

くまもと塗壁研究所は健康にこだわり、室内環境を改善すべく、化学物質を含まない自社オリジナルの天然漆喰を開発し、新たな価値を創り出します。

■命を守る ~2人に1人がアレルギー~

厚生労働省は、2016年12月2日アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー疾患への対策の方向性を定めた基本方針案をまとめました。
日本はアレルギー患者が急増し、乳児から高齢者まで2人に1人が何らかのアレルギーを持つとされるそうです。

私共は、少なからずシックハウスも原因があると考えています。
現代の住宅は「高気密・高断熱」を追求したものが一般的となり、低コスト・工期短縮の名のもとに化学物質を多く含んだ新建材が使用されることになりました。

その結果、シックハウス症候群などの病気を発症し、大きな社会問題となっています。
一生の大半を室内で暮らす人々にとって、室内の空気環境の改善が必要となります。

そこで着目したのが、日本の気候風土にあった歴史ある漆喰です。地元の資源にこだわり、「命の土」といわれる阿蘇リモナイトを配合することにより、さらなる効果が期待できる漆喰を自然素材100%で開発しました。
私共は、塗壁材を通じて室内環境を改善して人々の健康を守り、命を守ることを使命と考えています。

■各種検査の実施と、新たな製品の開発

『命の土壁』は効果実証のため、様々な機関で検査を実施しています。
熊本県立大学環境共生学部や専門の機関に調査を依頼。リモナイトを配合したことにより、従来の漆喰と比較して、ホルムアルデヒドを始めとする有害物質を吸着する効果が増すことが実証されました。

 

 

■竹の有効活用による新たな熊本竹入漆喰の開発

竹は理想的な住空間創造の資源
■熊本県の竹林

竹林は九州・中国地方に多く、熊本県の竹林面積は約10,270haと全国5位、竹材の生産量では、熊本県は鹿児島県に次いで全国2位となっています。熊本県の竹林の蓄積(立木の材積)は約10,325束(竹の取引単位)であり、本事業で活用する熊本県北部は、山鹿市を中心に1,215haで1,331束が蓄積され、上益城管内、球磨管内に次ぐ主産地です。

■放置竹林問題とその背景

多年生常緑の植物でイネ科に属す竹は地下茎で増えて成長が早く、5年程度で竹材として利用されています。竹は優良な資源であり、日用品や工芸品材料、建築材、食材(タケノコ等)として非常に用途の広い素材です。しかし、1960年代以降安価なタケノコや竹材の輸入により国内産の需要が減少し、プラスチック製品の普及農山村を取り巻く社会状況の変化に伴い特に近年の日本においては竹の需要量が激減しました。

その結果、竹は次第に利用されなくなり竹林は放置され荒廃が進行している状態が全国各地において見られており、熊本県においても放置竹林の問題が生じています。近年、バイオマスエネルギーとして竹の活用が期待されていますが、竹の需要拡大には繋がっていないのが現状です。

■竹の効能と有効活用

一方で竹は、成長の速さや硬さに特徴があり、抗菌効果や害虫の忌避効果をはじめ、竹の肉質が微細多孔体であることから断熱・吸音効果や脱臭効果も発揮します。 したがって、竹は一般的な木材は持ち合わせない、竹ならではの理学的特性を生かした健康的な住空間を創造する、理想的な建材を産み出す資源なのです。

ご希望に応じて地元の資源を活用した塗壁のOEM商品を研究・開発・製造します。お気軽にご相談ください。